本年度は、海外での学会で、収集した世論調査データの分析結果を報告し、世論調査データから示唆される結果の検証作業を進めている。 具体的には、世論調査結果の個票データの分析、2017年衆議院選挙の後にウェブサーベイの実施し、テキスト分析に着手した。 日本の世論調査データについて個票データの入手にこの夏成功した。現在属性も含めデータの検証を行っている。 2017年12月に実施したウェブサーベイでは、20代から60代の日本人を対象に、内閣・政党支持が現実の政権に何を求めているのか、またその要求はどのような属性に左右されているのかについて調査を行った。具体的には、(1) 内閣支持、政党支持における個人の立場が、支持政党、性別、年齢、学歴、収入、職業といった属性に、どのように影響を受けているのか、(2) 内閣支持・政党支持での選択は、政権に対するどのような意見の現れなのか。(内閣総辞職を要求しているのか、議会解散を要求しているのか、それとも特定の大臣の辞職を要求しているのか)(3) 内閣支持、政党支持における個人の回答が、選挙での投票行動とどのように結びついているのかといった事柄について質問し、回答を得た。現在分析結果をまとめている。なお、このウェブ調査の結果から、新たな研究課題もいくつか見つけることができたため、共同研究者と現在、その結果についても別途論文としてまとめている。 また、内閣・政党支持率の変動に対するメディアの評価を分析するため、本年度はテキスト分析の方法について、専門家から講義を受け、新聞のテキスト分析についても着手した。研究成果の中に収めることができるよう、引き続き取り組みたい。
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