研究成果の概要 |
CaAg(As,P)はAsとPの比を調整することで、トポロジカル絶縁体からラインノード半金属への相転移が起こると考えられている。本研究はこの2つのトポロジカル相の間で生じる可能性のある量子相転移に着目し、その物性を明らかにすることを目指した。結果として、分子線エピタキシー法を用い、CaAgAs及びCaAgP単相薄膜の成長に初めて成功した。また、CaAgAsの輸送特性からは、弱反局在効果で理解できる振る舞いを観測した。CaAg(As,P)混晶系の成長には至らなかったものの、CaAgAsへの磁性ドープに成功し、時間反転対称性の破れを示唆する成果を得た。
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