RNA結合蛋白質(RBP)はmRNAの運命決定を司る中心的役割を果たしている。炎症応答におけるRBP-RNA結合のダイナミズムを理解することは、新たな転写後制御機構の開拓にとって不可欠である。本研究では、T細胞株を用いて活性化に伴うRNA-蛋白質結合を網羅的に解析した。この結果750個のRBPを同定し、この中から特に細胞活性化によってダイナミックにRNA-蛋白質結合が変化しうるRBP群を同定した。さらに、機能未知な特定の遺伝子に関して免疫応答との関連を明らかにした。結果、炎症誘導の観点から細胞内で起こるRBPのダイナミックなRNA制御に関して、網羅的にRBP-RNA結合を捉えることに成功した。
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