抗菌薬を用いた整形外科バイオフィルム感染の抑制の研究を行った。黄色ブドウ球菌脛骨インプラント感染モデルを使用した。術前からの投与ではバンコマイシン、ゲンタマイシンによりバイオフィルム形成の抑制が見られたが、セファゾリンの抑制効果は弱かった。抗菌薬によりバイオリルム形成予防効果に差があることがわかった。術翌日からの投与でセファゾリンではバイオフィルム形成抑制がほとんどできなかった。バンコマイシン、ゲンタマイシンではある程度の抑制効果を認めた。術後14日目からの投与では何の薬剤も抑制効果は認めなかった。以上のことからバイオフィルム感染の単剤での治療は難しく多剤併用の検討を行う必要が示唆された。
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