卵巣明細胞癌のゲノム解析により再発に寄与する遺伝子増幅領域(chr17q21-24)を同定し、この領域のTOP2A着目したが、卵巣癌治療薬のキードラッグであるシスプラチンに対してTOP2Aを阻害してもさらに耐性になるという想定と逆の結果となった。そこでピルビン酸脱水素酵素のPDK2に着目し、PDK2の活性化が活性酸素種ROSを抑え、明細胞癌のアポトーシス機能を抑制し、シスプラチン耐性に寄与することを確認した。さらにPDK2を抑制する薬剤DCAがシスプラチンとの併用で、ROS産生を高め、ミトコンドリア膜電位を抑制し、細胞死を誘導するすることでシスプラチンの感受性が改善されることを確認した。
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