申請者は、「善玉コレステロール」の別名で知られる高比重リポタンパク(HDL)の再構成変異体を、疾患部位まで効率良く薬剤を送達するための担体として用いるドラッグデリバリーシステムの開発を行ってきた。本研究では薬剤を含むHDLを点眼することにより、加齢黄斑変性の点眼治療を達成することを目的に、実験を行った。HDLに効率よく取り込ませることができる薬剤を探索した結果、塩酸パゾパニブを見出した。加齢黄斑変性のモデルマウスに塩酸パゾパニブを含む再構成HDL変異体を点眼した結果、病変部位を抑制させることに成功した。
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