本研究では、分泌タンパク質DKK1の新規受容体であるCKAP4のエクソソームへの移行機構を解析した。CKAP4はがん細胞株特異的にエクソソームに発現しており、さらに、がん細胞株において細胞膜上のCKAP4の発現量とエクソソーム中のCKAP4の発現量は比例していた。また、DKK1およびクラスリン依存性のエンドサイトーシスによりエクソソーム中CKAP4の発現量が増加することを明らかにした。以上の結果から、がん細胞の細胞膜上でDKK1の受容体として機能しているCKAP4がエクソソームに移行することが示唆され、エクソソーム中CKAP4が新規腫瘍マーカーになりうると考えられた。
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