毛包は生涯にわたり成長と退縮を繰り返す成体唯一の組織であり、この毛周期はさまざまな内分泌ホルモンの影響を受ける。本研究ではコルチゾール再活性化酵素である11β-hydroxysteroid dehydrogenase (11β-HSD1)の毛周期、毛包幹細胞維持における役割を検討した。マウス毛包では11β-HSD1は休止期の毛包幹細胞と成長期の毛球部で強く発現していた。また、11β-HSD1ノックアウトマウスは野生型マウスに比べて高齢でも毛が多く維持されているが、9週齢、2.5歳齢のマウスの毛包幹細胞数を検討したところ、ともに11β-HSD1ノックアウトマウスのほうが多く見られた。
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