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2017 年度 実績報告書

歯周組織老化におけるmicroRNA-34aの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 16H06962
研究機関大阪大学

研究代表者

池上 久仁子  大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (80779116)

研究期間 (年度) 2016-08-26 – 2018-03-31
キーワード歯周病 / 老化
研究実績の概要

平成29年度は、miR-34aが、ヒト歯根膜の幹細胞能に及ぼす影響を引き続き検討した。その結果、合成miR-34a oligos(miR-34a mimic)を正常歯根膜細胞に導入することにより、G1/S期の細胞周期調節因子であるCDK2/4の発現低下が誘導された。また、細胞分裂をほぼ停止したimmature老化歯根膜細胞は、IL-6、IL-8、ケモカイン、MMPsを高産生するSASP随伴現象を示した。その分子機構を検討した結果、炎症性miRNAsとして報告のあるmiR-146aではなく、miR-34aがSASP随伴現象の誘導に取り、重要であることを発見した。現在、miR-34が、NAD+依存性ヒストン脱アセチル化酵素SIRT1の機能制御を介して、NF-kB依存性に炎症性サイトカインを誘導するメカニズムについて解析している。興味深いことに、老化歯根膜細胞においては、歯根膜細胞に特異的なECMタンパクである、Periostinの発現変動を認めた。実際に、miR-34a mimicの導入により、mRNAレベルでの発現が増加したことより、miRNAs依存性のECMタンパクの機能変化が、老化歯根膜細胞の幹細胞性にとり重要であることが示唆された。
次に、高週齢マウスを用いたin vivo歯周病モデルの実験により、Porphyromonas gingivalis( P.g.)細菌感染なしに、加齢性の歯槽骨吸収を伴う自然炎症、歯周病病態モデルの構築に成功した。実際に、組織切片を用いた免疫組織学的な解析により、老化マーカーであるSA-beta GALの上昇と、上述のSIRT1、Periostinの発現変化を認めた。現在、小分子RNAであるmiRNAs検出が可能な新規in situ hybridization法により、歯周組織におけるmiR-34aの発現と幹細胞遺伝子の発現分布を検討している。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 歯周組織の老化性炎症におけるmicroRNA-34aの役割2017

    • 著者名/発表者名
      池上久仁子、山下元三、鈴木美麻、山本智美、沢田啓吾、森健太、粟田敏仁、大原廣之、柏木陽一郎、小笹匡雄、竹立匡秀、北垣次郎太、柳田学、野崎剛徳、山田聡、北村正博、村上伸也
    • 学会等名
      日本再生医療学会
  • [学会発表] ヒト老化歯根膜細胞におけるmicroRNA-34a -SATB2を介した硬組織形成制御2017

    • 著者名/発表者名
      池上久仁子、山下元三、鈴木美麻、三木康史、北垣次郎太、柳田学、北村正博、村上伸也
    • 学会等名
      日本炎症・再生医学会

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公開日: 2018-12-17  

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