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2016 年度 実績報告書

細胞内小胞輸送による新しいがん幹細胞の維持機構

研究課題

研究課題/領域番号 16H06969
研究機関神戸大学

研究代表者

梶保 博昭  神戸大学, 医学研究科, 講師 (70401221)

研究期間 (年度) 2016-08-26 – 2018-03-31
キーワードがん / 細胞内小胞輸送 / 低分子量Gタンパク質
研究実績の概要

がん幹細胞はがん細胞のうち幹細胞の性質を有する細胞であり、その表面に特徴的なマーカーを発現している。近年、がん幹細胞の表面マーカーとして同定された種々の膜タンパク質ががん幹細胞の維持にも極めて重要な役割を担うことがわかってきた。これら膜タンパク質を細胞表面へと輸送することががん幹細胞の維持に重要であると考えられるが、その分子機構は未だ解明されていない。
一方、細胞内の小器官および細胞膜は小胞輸送によって結ばれており、低分子量Gタンパク質RAB/ARFファミリーが小胞輸送を制御している。そこで、RAB/ARFファミリーが担う細胞内小胞輸送によるがん幹細胞維持の分子機構を明らかとすることを本研究課題の目的とした。
本年度は、RAB/ARFファミリーの中で、がん抑制遺伝子ARL11に焦点を当て機能を解析し、以下の結果を得た。
1)ARL11の種々のがん細胞内での発現を定量的PCRにより検討し、最も高く発現するがん細胞株を同定した。2)活性化型変異体ARL11/Q65Lは細胞膜でアクチンと共局在した。3)ARL11/Q65Lと相互作用するアクチン結合タンパク質Xを同定した。
4)結合タンパク質XはARL11/Q65L、アクチンと細胞膜上で共局在した。
このように本年度は、低分子量Gタンパク質ARL11の機能について当初の計画とおりの成果をあげることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

活性化型ARL11が結合タンパク質X、アクチンと細胞膜で共局在したことを発見したことより、おおむね順調に研究が進捗している。

今後の研究の推進方策

ARL11はがん抑制遺伝子であることが知られている。従って、ARL11の活性化はがん幹細胞の維持に抑制的に働くと考えられる。そこで活性化したARL11ががん幹細胞の表面マーカーの細胞膜への輸送に関わるかを明らかにする。また、活性化型ARL11の結合タンパク質Xはアクチン結合タンパク質である。両者がアクチン細胞骨格の再編成を介してがん幹細胞の表面マーカーの輸送に関わるかを明らかにする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 神戸大学大学院医学研究科 生理学・細胞生物学講座 膜動態学分野

    • URL

      http://www.med.kobe-u.ac.jp/membrd/

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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