転写因子KLF15の代謝制御における役割を検討した。骨格筋ではKLF15の発現は運動によって増強し、これにはカルシウム刺激が関与する可能性が示唆された。糖尿病モデルマウスの骨格筋ではKLF15のタンパクレベルでの発現増強を認め、培養筋細胞では高濃度のグルコースで処理することによりKLF15のタンパク発現が増強した。高血糖によるKLF15のタンパク発現が増強には、KLF15タンパクのポリユビキチン化の減弱に起因すると考えられた。骨格筋特異的KLF15欠損マウスの随時血糖は対照と差は無かったが絶食時には有意に血糖が低下し、骨格筋のKLF15は糖新生の活性化に寄与すると考えられた。
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