本研究は在宅で介護をする家族介護者の介護負担感に関連する身体心理社会的要因を調査した。在宅で介護保険サービスを利用する要介護者とその家族介護者の23組46人を対象に、2週間の介護負担感、活動量計を装着した客観的な睡眠状況を測定し、主観的な睡眠状況、主観的Well-being、うつ、外出頻度などを聞き取った。その結果、介護負担感の増大には睡眠時間の短縮が強く関連し、3ヶ月後の追跡調査で要介護者が入院・死亡した群は、調査開始時の介護負担感が高く、入床時間が短く、主観的な睡眠の質が低く、要介護者の主観的Well-beingが低く、抑うつ傾向が高いことが明らかとなった。
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