本研究では,マウス大腿骨二次石灰化現象について,軟骨内骨化の初期石灰化部位とタイミングを同定し,その部位における石灰化について,生命科学的・工学的に検討を行い,それぞれを時間空間的に比較することで,軟骨内骨化の多面的な理解を目的とした.実験の結果から,初期石灰化は生後6日目から開始することがわかった.開始点を電子顕微鏡で観察・解析した結果,細胞膜の断片(リン脂質)が石灰化の核になることがわかった.この結果から,リン脂質を基盤とした新しい無機有機ハイブリッド材料の開発に繋がる可能性があると考えられる.
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