本研究では、逆浸透(RO)膜における生物膜と無機粒子による複合ファウリングの制御のため、次亜塩素酸(以下、塩素)とナノバブルを併用した新しい洗浄方法を検討した。1 μm以下の気泡径を持つナノバブルは生物膜や粒子の間隙に侵入でき、同時に塩素洗浄することにより剥離性を向上させることが期待される。生物膜と粒子による複合ファウリングの制御において塩素+ナノバブル洗浄の洗浄効果は塩素洗浄より2倍高かった。塩素+ナノバブル洗浄は複合ファウラントをその浮上性の向上を伴って剥離させた。さらに、複合ファウラントの密度がファウリング制御に影響することが明らかとなった。
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