研究課題
終末糖化産物 (AGEs) とその受容体 (RAGE) が血管内皮機能障害に関わっていること、sRAGE値が血管内皮機能と正の相関関係にあり、AGEs-RAGE系を介した血管障害を抑制する役割を有すること、血清AGEs値、sRAGE値の比が、血清AGEs値、sRAGE値の単独測定よりも血管内皮機能を反映しており、AGEs-RAGE系が動脈硬化に関わっていることが報告されている (Kajikawa M et al. Diabetes Care. 2015)。これまでの基礎研究により、色素上皮由来因子 (PEDF) は抗酸化、抗AGE-RAGE、抗炎症などの抗動脈硬化作用を有すると考えられている。PEDFは、AGE-RAGEを介した動脈硬化を抑制すると考えられているが、ヒトにおいてPEDFと動脈硬化に関する研究は少ない。本研究は、動脈硬化とPEDFとの関係を明らかにすることを目的としている。本研究の成果により、ヒトにおけるPEDFの役割が明らかとなり、動脈硬化に対する治療応用につながる可能性がある。血清PEDF値が、ヒトにおいて心血管障害の治療マーカーとして有用であるかの検討も行った。広島大学を受診した連続150例を対象に、血清PEDF値と血管機能を測定し、その関連を比較、検討した。結果、血清PEDF値は血管機能障害を抑制する役割を有すること、血清PEDF値は血管内皮機能の予測マーカーとして有用であることが示唆された。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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International journal of cardiology
巻: 229 ページ: 121~121
https://doi.org/10.1016/j.ijcard.2016.10.100