多細胞生物にとって必須である上皮極性の分子メカニズムを解明するために、現在まで行われてこなかった遺伝子のすべてを解析する網羅的スクリーニング法の開発を行った。まず、すべての遺伝子の発現をそれぞれ抑制することができるsiRNAライブラリを使用するための適切な免疫蛍光染色の条件を確立した。本スクリーニング法は、互いに接着しない特殊な上皮細胞におけるZO-1(細胞間接着装置の構成タンパク)の形態を指標しており、その形態変化を数値として捉えることのできるアルゴリズムを構築した。その後、本スクリーニングを実行した。本研究の成果は、上皮極性を理解するための礎になるものと期待される。
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