リアクティブプログラミング(Reactive Programming)はデータの流れ(data flow)とデータの値の変化の伝播にフォーカスしたプログラミングパラダイムである。使用されるプログラミング言語で静的/動的なデータフローが簡単に表現でき、実行モデルは自動的にデータフローを通じて変更を伝播する。リアクティブプログラム(Reactive Program)には多重制御流れとデータ流れが存在しうるので、その挙動の予測は一般には非常に難しいである。このため、リアクティブプログラムの理解、テスト、デバッグ、保守、及び再利用はコストが高くて非常に時間がかかる。本研究では、信頼性の高いかつ効率の良いリアクティブプログラムの開発支援環境を基礎付けるために、リアクティブプログラムの挙動における構成要素間の依存関係を究明すると共に、リアクティブプログラムにおける新しい依存性概念を提案し、リアクティブプログラムの依存性モデルを構築することを目指す。また、構築された新しい依存性モデルをリアクティブプログラムの理解、テスト、デバック、保守、及び再利用へ適用し評価すると共に、信頼性の高いリアクティブプログラムの開発支援に対するその有効性を明確にする。本研究ではこれまで得られた主な研究成果は以下の通りである。 (1)リアクティブプログラムにおける依存性解析ツールの開発を開発した。 (2)リアクティブプログラムの動的なスライシングツールを開発した。 (3)開発されたリアクティブプログラムの依存性解析ツールと動的なスライシングツールをリアクティブプログラムの理解、テスト、保守などへ適用することを行った。
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