1、文献収集に関しては、日本国内で入手できる文献とともに、中国現地での資料も収集した。その中、2018年3月20日に京都大学で開催された「ユニバーサルで切れ目のない養育者支援によるリスク予防―産前・産後ケアから保育の無償化まで」のシンポジウムにおいて、『国際移動と親密圏-ケア・結婚・セックス-』(安里 和晃編)、『Asia's New Mothers-Crafting gender roles and childcare networks in East and Southeast Asian societies-』(Editors: Emiko Ochiai and Barbara Molony)という本研究に深く関わる文献を知ることになった。また、中国でのフィールドワーク中に、国家資格に関連する教科書や、トレーニングセンターやケア施設の独自な資料も入手した。 2、初年度の調査で得られたデータを整理し、「中国都市部における家族のケアの資格化」は(副タイトル上海市の「家政サービス員」の養成を中心に-)という論文を執筆し、『国際教育文化研究』Vol.17 2017.9に掲載された。 3、Rトレーニングセンターにおいて、医療養老護理員(日本語訳は介護士)を目指す女性たちとともに、養成訓練を受けた。座学の際に、医療養老護理員の養成内容を把握した。また、実技の練習の際に、他の受講者(35名)にインタビュー調査を行いながら、観察も行なった。その成果を九州教育学会第69回大会で「中国都市部における家政サービス員のケアの知識と技術の習得 ―上海市 R トレーニングセンターをフィールドにして- 」という題目で発表した。
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