本研究は,高校2年生303名を対象に,国語の大学入試問題を用いて,記述式問題における字数制限が受検者の回答にどのような影響を及ぼすかを検討した。設問1では,A:50字以内で説明せよ,B:字数制限なし,設問2では,A:70字以内で説明せよ,B:字数制限なしの設問(回答欄)を設定した。その結果,設問1では,字数制限のない条件の方が,正答に必要な2つの内容を回答している受検者が多かった。また,設問2の得点率は,字数制限のない条件の方が高かった。以上より,字数制限の有無が受検者の回答に影響を及ぼす可能性が示された。
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