研究課題
マッピングしたイネ葉毛性遺伝子を同定するため、染色体6上の候補領域に含まれる遺伝子について遺伝子予測を行った。シロイヌナズナのトライコーム形成に関わる遺伝子情報を用い、候補領域に存在する204個の遺伝子の中から、5つの候補遺伝子を選抜した。次に、イネ葉毛性の環境応答について、生育温度(気温)の面から検討した。4段階(30℃、25℃、20℃、15℃)の温度条件で栽培した葉毛系統では、処理間で葉毛形質に明確な違いがみられなかった。一方、高温条件下(38℃)で生育した幼植物期の葉毛系統では、向軸側・背軸側ともに葉毛密度が対象区(26℃)よりも低く、葉毛長も短い傾向がみられたことから、本系統の葉毛形成は高温によって抑制されることが明らかとなった。また、分化途中の葉身を採取し、5つの候補遺伝子について遺伝子発現を解析した結果、対象区と比べて高温区で発現量が大きく低下する遺伝子を1つ見出した。以上より、高温による遺伝子発現の変化と葉毛形質の表現型が一致したことから、本遺伝子がイネの葉毛性に関わる原因遺伝子であると考えられた。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (12件)
Rice
巻: 10 ページ: 20
10.1186/s12284-017-0158-1
Plant Signaling & Behavior
巻: 12 ページ: 6
10.1080/15592324.2017.1327495