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2016 年度 実績報告書

血管攣縮の観点から行う大腿骨頭壊死症の病態解析と予防法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 16H07057
研究機関九州大学

研究代表者

池村 聡  九州大学, 大学病院, 助教 (20781933)

研究期間 (年度) 2016-08-26 – 2018-03-31
キーワード大腿骨頭壊死症 / 大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折 / 急速破壊型股関節症 / 関節液 / サイトカイン
研究実績の概要

大腿骨頭壊死症およびその類似疾患である大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折、急速破壊型股関節症の股関節液を調査した。大腿骨頭壊死症においては関節温存手術を行った骨頭圧潰が比較的軽度である症例で検討した。調査項目として、炎症性サイトカインであり血管攣縮との関連が示唆されているTNF-α、IL-6やIL-1βを、急速破壊型股関節症に特異的に上昇すると報告されているIL-8, 血管内皮細胞増殖因子であり破骨細胞との関連性も指摘されているVEGFをフローサイトメトリー法を用いて定量評価を行い、骨代謝マーカーであるBAP, TRACP-5b, MMP-9をELISA法により定量評価した。大腿骨頭壊死症においては病期、壊死範囲、手術までの時間などで検討を行ったが病態解明につながる有意な所見は認めなかった。一方、IL-8, TRACP-5b, VEGF, MMP-9が大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折の一部で急速破壊型股関節症と同様に高値を示していた。これらの4項目のマーカー上昇から、大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折の病態に急速破壊型股関節症と同様に破骨細胞活性が関与している可能性が考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

大腿骨頭壊死症患者の病態解明につながるサイトカインの同定には至らなかったが、IL-8、TRACP-5b、VEGF、MMP-9が、骨壊死類似疾患である大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折および急速破壊型股関節症の病態に関与するサイトカインであることが示唆されたため。

今後の研究の推進方策

1) 大腿骨頭壊死症の疾患活動性と関節液中サイトカイン発現の関連について検討する。具体的には、術前に造影MRIを行った症例を対象として股関節滑膜炎の程度を評価し、サイトカインとの相関を検討する。また、2) 骨壊死類似疾患である、大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折における股関節液中の破骨細胞関連因子の検討を急速破壊型股関節症と比較し病態解析を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] The utility of contrast-enhanced MR imaging for precise assessment of necrotic area in patients with osteonecrosis of the femoral head2017

    • 著者名/発表者名
      Ikemura S, Utsunomiya T, Motomura G, Fukushi J, Hamai S, Yamamoto T, Nakashima Y
    • 学会等名
      The 63th Annual Meeting of the Orthopaedic Research Society
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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