咳嗽力を強化する呼気筋トレーニング(EMT)は、嚥下機能改善にも関係することが報告されている。今回肺炎の既往がある嚥下障害患者に対し、嚥下機能の改善が得られるかを内視鏡による咽頭喉頭部の形態的評価も含めて検討した。対象者をEMT実施の有無で2群に分け(各6例)、4週間介入した。介入前後で肺機能検査、呼吸筋力検査、咳嗽時最大流量(CPF)および内視鏡検査も含めた嚥下機能検査を調査した。EMT実施群で最大呼気圧、一秒量、CPFで有意な改善を認め、咽頭部の形態的変化も実施群でEMT実施時の横径および縦径に有意な向上を認めた。EMTによる咽頭筋群の収縮力向上が嚥下機能に影響する可能性が示唆された。
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