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2017 年度 実績報告書

原子核乾板技術を用いた陽子線治療にともなう中性子二次被ばくの測定

研究課題

研究課題/領域番号 16H07116
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

木村 充宏  名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (90782334)

研究期間 (年度) 2016-08-26 – 2018-03-31
キーワード医学物理 / 放射線がん治療
研究実績の概要

陽子線がん治療で用いられる陽子は照射システム装置あるいは患者体内に存在する物質と核反応を起こし,二次中性子を放出することが知られている.二次中性子は様々な物質により散乱され遠くまで伝播するため,空間,エネルギー分布を推定することは容易ではない.とくに20 MeV以上の中性子は基準場がなく,生物学的効果のデータもほとんどないため定量的な評価が行われておらず,現在の治療計画でも全く考慮されていない.
本研究は陽子線照射場中で生成される二次中性子の被曝量を精度よく推定するために,二次中性子の空間及びエネルギー分布をサブミクロンの位置分解能をもつ原子核乾板を用いて測定することを目的とする.本年度も前年度同様,治療用陽子線を使った照射実験を行った. 前回サンプルの解析を進めた結果,一部の乾板で現像処理が不十分なため飛跡の黒化濃度に再現性がないこと,検出器前半部分の複数の乾板で構築時に生じた乾板相互の位置のねじれにより反跳陽子飛跡の接続が困難であることが分かった.これらの問題には適切な対策を施し,再実験を実施した.現像後,全乾板を全自動飛跡読取装置HTSでスキャンし,コンピューター上で接続した.解析を進めた結果,飛跡黒化濃度は全乾板でほぼ同一の値をとることを確認し,検出器中に記録された3 x 10^7本の飛跡を再構成することに成功した.
これらの飛跡には宇宙線による飛跡や接続間違いによるフェイクトラックが存在するため,今後は反跳陽子飛跡のみを抽出するためのフィルタ条件を課したのち,飛程と角度分布を求め,モンテカルロシミュレーションと比較して原子核乾板検出器の中性子検出能力を評価する予定である.

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 原子核乾板技術を用いた陽子線がん治療中に生じる即発ガンマ線、二次中性子の測定2017

    • 著者名/発表者名
      木村充宏
    • 学会等名
      日本写真学会2017年度年次大会
  • [学会発表] Fast and ultrafast neutron measurements in proton therapy2017

    • 著者名/発表者名
      Mitsuhiro Kimura
    • 学会等名
      International Conference on Materials and Systems for Sustainability 2017 (ICMaSS2017)
    • 国際学会

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公開日: 2018-12-17  

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