研究課題
びまん性胃癌組織における特異的な環状RNA候補の探索 びまん性胃癌組織と周囲の正常胃組織から抽出したtotal RNA に対しRNaseR処理を行い、数種類の環状RNA特異的なprimerで定量的PCRをかけたところ、RnaseR処理前よりも環状RNAがenrichされていることを確認した。これらtotal RNAを用いて、circRNA array (Arraystar)による網羅的解析を検討した。胃癌組織で正常胃組織より有意に環状RNAの発現が低下していた。その中で数少なく癌部で上昇している環状RNA(USP22)特異的なprimerを用いて胃癌組織から抽出した50例でvalidationを行なったが、癌部非癌部で有意な変化を認めず、びまん性胃癌に特異的に上昇している環状RNAの検出は困難であった。その他、他癌腫で固形癌との関連が示唆されているcirs-7 (CDR1as) (Cancer Res. 2013, J Cancer Res Clin Oncol. 2017, Onco Targets Ther. 2017)の発現量を胃癌組織50例で検討し、臨床病理学的因子との検討を行なった。癌部非癌部の比較的では非癌部で発現が高い傾向であったが、癌部で上昇している症例では脈管浸潤が高度である傾向を認めた。液体生検を用いたDGC特異的に発現する環状RNA探索 胃癌患者血漿中RNAは微量であり、preamplificationを用いた解析手法で検討した。組織で発現が高い症例においてはcirs-7をはじめ環状RNAの安定した検出が可能であった。術前術後の検討では術前高発現であった症例で術後の有意な低下を認め、胃癌組織での発現が高い症例においてはバイオマーカーとして有用である可能性が示唆された。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件)
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