ショックに関連する様々な病態は、末梢循環不全を来す。我々は、エンドトキシンショックの初期症状であるwarm shock時に起こる循環亢進に及ぼすエタノールの作用について検討を行った。ラット上腸間膜動脈を摘出し、収縮のピーク時にIL-1β暴露したところ、一過性の収縮反応を示した。慢性エタノール摂取群の一過性収縮は、対照群より増大した。慢性エタノール摂取群と対照群において、一過性収縮はトロンボキサンA2受容体の阻害剤により抑制された。 エタノールは、IL-1β暴露により、一過性の血管収縮を強化して、以降の緩和を抑制した。エタノールは、エンドトキシンショックにおいて血管への保護作用を持つ可能性がある。
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