実験動物として8から10週齢の雄C57BL/6野生型(WT)及びCCR5遺伝子欠損(KO)マウスを用いて,拘束ストレスモデル(1時間拘束する処置を3日間)による胸腺萎縮の分子メカニズムを検討した.T細胞に発現していることが知られているケモカインレセプターであるCCR5の遺伝子欠損マウスを用いて拘束ストレスによる胸腺萎縮における病態生理学的役割を検討したところ,CCR5遺伝子欠損マウスでは拘束ストレスによる胸腺萎縮が野生型マウスと比較して有意に抑制されていた.そのメカニズムの1つとして胸腺細胞のアポトーシスの減少の関与が示唆された.
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