本研究では、①生活保護世帯の若者がいかに学校から仕事へと移行するのか、②移行する前と後で、彼らと家族との関係性はどのように変化するのかを明らかにすることを目的とした。彼らの移行には、家庭生活での彼らの役割や家族の状況、生育環境が影響しており、次の移行へ移ったとしても彼らの家族への愛着は変わらないことが分かった。しかし、経済的負担によって、家族関係が変化することも示唆された。また学校から仕事へと移行するためには家族以外の第三者との関係が築けているかどうかがひとつの分岐点となっていることが見出された。
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