研究実績の概要 |
本研究では外有毛細胞の脱落を来す種々の病態モデルマウス、すなわち遺伝子改変難聴モデルと音響外傷モデルマウス、加齢性難聴モデルマウスを使用してカベオリンの動態を解析する。 特にカベオリンたんぱく質量の継時的な変化とそれに伴うカベオリンの下流シグナルについての検討を行う。まず初めに種々のモデルマウスにおいてCaveolin-1 Caveolin-2,ERK,phosoho-ERK、の発現量の変化と局在の変化を観察する。つづいてsiRNAでカベオリンをノックダウンもしくはメチルβシクロデキストリンでカベオリンを除去した後に同様の条件下でカベオリンの下位のシグナルに変化が起きるか、また形態学的な変化や外有毛細胞の脱落数の変化、聴力閾値の変化について観察を行い、カベオリンの難聴病態進行に関わる役割を解析する。 本年度は各モデルマウスの有毛細胞の形態学的な特徴を透過型電子顕微鏡を用いて観察した。
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今後の研究の推進方策 |
カベオリンとその下流シグナルのタンパク量の変化の解析 Caveolin-1 Caveolin-2,ERK,phosoho-ERK、のタンパク量の変化を測定する。蝸牛軸を取り除いた外側壁とコルチ器からたんぱく質を抽出しウエスタンブロット法を用いてそれぞれのタンパク量を測定する。蛋白質の発現量の変化をCx26変異モデルマウス、加齢性難聴モデルでは週齢毎にストレス暴露モデルでは暴露後から時間を追ってタンパク量の変化を測定する。また発現部位を同定するため、ホールマウント標本および凍結切片での標本を作製し免疫染色を行い共焦点顕微鏡下に発現部位を観察する。
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