本研究は、初期認知症高齢者が意思決定能力の低下に備えて、自分の願いや希望、意思を表すために、家族や医療福祉関係者との対話を通してアドバンスケアプランニング(以下ACP)を可能にするためのプログラムを開発することである。ACPを進めるツールとして、まず認知症高齢者本人のためのワークブックを作成した。ACPの実現には、対話を進める聞き手側に対する支援が必要であることより、次に家族または医療福祉関係者のためのワークブックガイド版を作成した。 ワークブックを活用することにより、対話を通して認知症高齢者本人の思いや考えを知り、認知機能低下時にも本人の意思を尊重した選択と意思決定につながると考えられた。
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