本研究課題では、まずin vivo遺伝子治療において解析されていない顎骨、歯牙支持組織に対する治療効果を確認し、大腿骨などの全身骨と由来が異なる硬組織の状態を確認した後に、硬組織に分布するアルカリホスファターゼ(ALP)濃度を上昇させるための至適AAV ベクター投与量を検討し、硬組織における石灰化不全の改善の可能性および安全性に関して検証することを目的とした。 血中のALP活性が1U/mLの低用量治療マウスの顎骨および大腿骨は伸長不全、形態不整および低石灰化の残存が確認されたのに対し、血中ALP活性が20U/mLの高用量治療マウスではこれらの治癒不全が正常マウスと差がないまでに改善した。
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