研究課題/領域番号 |
16H07228
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
大西 浩志 東京理科大学, 経営学部経営学科, 准教授 (10778202)
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研究期間 (年度) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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キーワード | アート・マーケティング / アート・コレクター / アート・フェスティバル / 購買モチベーション |
研究実績の概要 |
これまでのアート研究は美術系大学における「美学」として、または、美術館や美術団体を運営する観点からの「アート・マネジメント」の研究が主流であった。一方で、マーケティング領域では、ほとんど研究が行われておらず、また、日本のアート・マーケットについて十分な統計データも整備されてこなかった。本研究は、日本のアート・マーケットについて調査を実施して需要と供給の両面から定量的なデータ収集を行い、統計解析手法を活用して精度の高いマーケット分析を行うことを目的とする。 本年度は、第一に、国内外の既存研究や市場レポートを調査し、最新の研究動向や世界的なアート・マーケットの環境についての情報を整理しレビューを行った。第二に、日本のアート・マーケットの現状を把握することを目的に、海外の既存研究を踏襲したアート作品の購買モチベーションの評価フレームワークが日本の現代アート・コレクターに適用可能かどうかを、小規模の定性調査およびインタビュー調査によって検証した。その結果として、元の既存研究で提案された14個のアート作品購買モチベーションを、日本の現状に合わせた6カテゴリに整理することができた。ここで導出された新しいアート作品購買モチベーションを用いることによって、日本のアート・マーケットをより精緻に分類することへの応用が期待できる。また、これらの研究成果を対外発信する活動として、一般向けに解説する公開講座を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、大規模な定量調査を実施する予定であったが、事前準備を行った結果、本調査を実施する前に、予備のインタビュー調査を行いアンケート内容を精査する必要があることが判明し、3ヶ月の遅延が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、大規模な定量調査を実施し、本年度の研究成果で得られたアート作品購買モチベーションを用いて、日本のアート・マーケットをより精緻に分類・分析を実施する。
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備考 |
東京理科大学オープンカレッジ(公開講座)「現代アートとマーケティング」2016年10月
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