研究課題/領域番号 |
16H07244
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
源田 浩一 日本大学, 工学部, 教授 (00564105)
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研究期間 (年度) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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キーワード | ネットワーク / 自然災害 / 最適化 / アルゴリズム |
研究実績の概要 |
激甚災害の発生により通信ネットワークが想定外の被害を受けたとき、段階的な物理設備の復旧工程を通して、「物理設備のどこから修復すべきか、部分的なネットワークでトラヒックをどのように流すと効果的か」を導き出すための効率的な通信ネットワーク復旧方法を明らかにするために、従来の復旧方法をベースに、【研究1】実ネットワークへの適用性を高めるための復旧要件拡大と、【研究2】大規模ネットワークへ適用するためのスケーラビリティある方法への拡張を検討した。 【研究1】については、復旧要件の拡大として、①トラヒック需要の偏りおよび②故障リンクの修復時間差についてはそれぞれ論理パスのトラヒック需要および故障リンクの修復可能な時期が任意に与えられる条件下で、③仮想ネットワークへの適用を見据え、(a)大規模故障発生時にはたとえ制限付きであっても全てのエリアのサービス復旧を最優先とする、(b)復旧を進めるにあたりトラヒックデマンドにマッチした公平回復とすることに着目した。本拡大要件に対応するための定式化を従来方法をベースにおこない、コネクティビティ回復率及びトラヒックデマンドに対するトラヒック回復率の2点から、(方法A)トラヒック回復の最大化のみを考慮する方法、(方法B)コネクティビティ回復の最大化のみを考慮する方法と比較評価し、検討方法が優位な特性を有することを定量的に明らかにした。 【研究2】については、被害を受けていない正常エリアのネットワーク構成要素(ノード、リンク)からなる抽象化ノードと故障エリアのネットワーク構成要素とからなるネットワーク縮退モデル化に着目し、抽象化ノード構成法の検討を開始したところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定通り、平成28年度は、 【研究1】については、復旧条件として①トラヒック需要の偏り、②故障リンクの修復期間差、③仮想ネットワークモデルへの適用に対して、復旧条件の詳細化と、従来方法へ適用するための定式化及び基本評価を行った。 【研究2】については、ネットワーク縮退モデル化に着目し、抽象化ノード構成法の検討に着手した。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度は、当初計画通り、 【研究1】については、平成28年度に検討した方法の有効性を継続して評価するとともに、③仮想ネットワークモデルへ適用可能な方法へ拡張することで、実ネットワークへの適用性を更に高めた方法を目指す。 【研究2】については、抽象化ノード構成法含むアルゴリズムの検討とその性能評価を通して、大規模ネットワークに適用可能なスケーラブルな復旧方法を目指す。
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