冷凍食品の解凍復元性を向上させるためには、元来注目されてきた氷結晶の状態だけではなく、凍結濃縮相に含まれる成分の低温下での変化の理解が必要であり、そのためには凍結濃縮相のin-situ評価が求められる。本研究では凍結濃縮相の濃縮度の差を非破壊で評価するため、放射光施設で得られる高輝度単色X線によるCTによって評価することを試みた。その結果、凍結濃縮相の濃縮度分布評価を、放射光X線CTで得られるX線線吸収係数を用いて行えること、また、貯蔵過程で凍結濃縮相内の密度が変化していること、凍結の遅速による凍結濃縮相の濃縮進行度の違いが生ずる可能性が示唆された。
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