米国の調査対象州においては、精神障害を抱える被収容者の社会復帰支援のため精神科医、看護師、心理学者、臨床ソーシャルワーカー、そして社会復帰支援専従ワーカーが、矯正職員とともに多職種チームアプローチのもと、固有の矯正精神医療サービスを提供していた。また多職種チームにおいては、臨床実践、社会復帰支援、そして権利擁護実践をはじめ、ソーシャルワークの機能は広範囲にわたることが明らかになった。日本における社会復帰支援を中心とした実践とともに、臨床的実践にもさらに焦点をあて、多職種チームアプローチを重視した矯正ソーシャルワークの展開を図っていくための、より一層の実践研究が求められる。
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