本研究は、18世紀後半のフランスにおいて同時代のアメリカがいかに論じられたか、比較政治思想史の観点から研究を行うことを目的としている。 平成30年度は、平成29年度からの作業に引き続き取り組んだ。すなわち、コンドルセのアメリカ論について一区切りをつけるために、まとめる作業を進めた。その成果の一部は、2017年9月末に開催された日本政治学会で報告した。一方で、コンドルセを取り巻くより広い思想的文脈(アメリカ連邦憲法制定期の論争、同論争のフランスでの受容、コンドルセの同時代フランス人によるアメリカ論など)を再構成する作業に関しては、これまで収集した資料の読み込み、分析という作業を中心に行った。 また2018年2月後半にはフランスに滞在し、国立図書館において関連文献、資料の収集などを行った。
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