研究課題
独自に開発した手術支援ロボットシミュレーションを用いて,操作者の筋活動量をモーションキャプチャシステムおよび筋電計から計測した.シミュレーションでは,2つのハプティックデバイスを用いて,左右2本のマニピュレータを操作する.実験タスクでは,針をマニピュレータで把持して,臓器に針をかけるなどの巧緻動作が求められる.モーションキャプチャシステムは主に上肢の動きを計測した.手先や前腕,上腕,肩関節や背骨などが3次元位置の計測対象である.計測した結果,マニピュレータの構造や軌道に応じて,操作者の筋活動に負荷がかかることがわかった.また,筋活動の負荷のかかり方や軌道の冗長性には試行毎および被験者毎にバラツキがあり,統計的な手法により筋活動量を解析する手法の構築が求められた.統計的手法を用いて筋活動量のバラツキを解析し,マニピュレータの構造の最適化を施した.マニピュレータは捻り動作時に必要な手首部の構造や,マニピュレータの長さや太さ,内視鏡とマニピュレータの配置関係などが設計対象である.まず施したのは同一被験者における試行毎の筋活動量のバラツキに対する最適化である.次に,複数の被験者が複数の試行毎に生じた筋活動量のバラツキに対応した最適化を実施した.これらの最適解から,マニピュレータの構造と上述の操作者の軌道や冗長性との関連性を明らかにした.また,筋活動に最も負担の少ない手術支援ロボットの構造を明らかにした.
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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