研究課題
研究活動スタート支援
本研究では、治療行為の刑法的評価の問題(治療行為論)において不足している理論的基盤を構築するために、特に「患者の承諾」に注目し、犯罪論一般の「被害者の承諾」と比較することで、その機能と限界を明らかにした。具体的には、ドイツ語圏刑法学の議論を比較法的に考察することで、治療行為論における2つの「承諾」、すなわち、犯罪論一般で論じられる「被害者の承諾」と、医療の個別問題としての「患者の承諾」の共通点・相違点、およびその解釈論的帰結をそれぞれ明らかにした。
刑事法学