本研究では、可逆的に解離・結合する蛍光性分子間の電荷移動(CT)相互作用を用いて、高感度なメカノプローブを開発し、高分子鎖に化学的に導入することで、高分子材料における微小応力を可逆的に検出することを目的として研究を実施した。設計したプローブとそれを有する高分子材料を合成したが、目的とする微小応力の可逆的検出は達成できなかった。一方、CT相互作用を可逆的な物理架橋点として高分子材料(エラストマー)中に導入した場合に、材料が穏和な環境下で自己修復性を示し、細胞培養足場としても利用可能であることが明らかとなった。
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