本研究は,骨端線閉鎖前の中学野球選手を対象に,投球障害の発生頻度および,身体機能の特徴を明らかにすることを目的とした.はじめに,質問紙および直接問診にて,障害発生に関する調査を実施し,メディカルチェックにより身体機能を評価した.結果,過去に投球時痛を経験したことのある選手は硬式7割,軟式でも5割を超える結果であった.また,硬式と軟式選手において,体格差が存在するとともに,肩や肘関節の可動域に有意な差が認められ,硬式選手において柔軟性が低下している可能性が示された.現在追跡調査を行い,障害発生に関する要因について解析を進めている.
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