本研究の目的は、先天性心疾患を胎児期に診断された父親の体験を明らかにすることである。 父親5名に、①父親としての体験、②夫としての体験についてインタビューを実施した。 その結果、①父親が受け入れがたい現実と葛藤しながらも、心疾患のある児に対して父親としてできることを考えながら受け入れたこと、②妻が一番辛いと捉え、明るく・普通に振舞おうと努めており、妻のサポート役に徹していたことが明らかになった。しかし、自分の葛藤や悲しみを語ることは少なく、そのような対象のために看護者がどのようにサポートをしていけるかを考えていくことが、今後の課題である。
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