研究課題/領域番号 |
16H07355
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
廣岡 義博 近畿大学, 農学部, 助教 (80780981)
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研究期間 (年度) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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キーワード | 混植 / 洪水 / 干ばつ / 作物 / ストレス応答 / 水環境 / イネ / トウジンビエ |
研究実績の概要 |
アフリカの半乾燥地では,洪水や干ばつ年でも常に一定以上の穀物生産が維持されるような栽培システムが必要とされており,その1つとして,異種作物の混作が注目されている.しかしながら,洪水または干ばつ下における混作作物のストレス応答に関する知見はいまだに少なく,そのために実用性のある混作技術の確立がなされていない.そこで本研究では,多様な水環境下での異種作物の混植によるストレス応答の変化を定量的に明らかにすることを目的としている.そこで,本年度は,以下の実験をおこなった。 ①イネとの混植試験 現在までの知見で有用とされているイネとの接触混植を利用することで,トウジンビエ・ダイズ・トウモロコシの湿害ストレスに対する応答性を評価した.本年度は,圃場条件下において,好適条件と2水準の洪水条件を設定し,生育期間における葉面積等の生育・生理指標の経時的測定および最終的なバイオマスや生存率の測定を行った.これらの結果から,ダイズにおいて,イネとの接触混植における湿害ストレス緩和効果が大きいことが定量的に明らかにされた.また,イネとの接触混植における湿害ストレス緩和の主要因として考えられるイネ根からの酸素放出量を実験系を用いることにより定量化した。 ②トウジンビエとの混植試験 ビニルハウス内に好適条件と干ばつ条件を設定し,トウジンビエとソルガムの接触混植試験を行った.生育期間内のトウジンビエおよびソルガムの生育・生理指標を測定した結果,トウジンビエとの接触混植によってソルガムの生理活性が改善されることが示唆された.また,ナミビア国の実験圃場において,多様な水環境下でのトウジンビエの生理・生育指標を測定することで,トウジンビエのストレス応答に関する基礎的知見を得た.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り.多様な水環境下において,異なる作物の混植試験を行うことで,混植による作物のストレス応答の変化を定量化することができたため.
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今後の研究の推進方策 |
2017年度は,2016年度の結果をもとに水環境を再設定し,ポット試験を含めたより詳細な測定・実験を行う予定である.また,これら2か年の結果を総合的に解析することによって,研究成果の論文化を進める予定である.
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