半乾燥地域における洪水・干ばつ問題への対応策として混作技術が有用とされているが,混作作物の環境ストレス応答を作物学的に評価した例は少ない.そこで,本研究では,多様な水環境下における混作作物のストレス応答を評価することを目的とした.本研究では,半乾燥地の主要作物の生育前半の水環境が生産性に影響を与えること,トウジンビエとの混植によりソルガムの乾燥ストレス耐性が強化されることおよびイネとの混植によりダイズの耐湿性が強化されることを定量的に示した.さらに,イネとの接触混植においてはイネ根からの酸素放出によって畑作物の湛水ストレスが緩和され,その酸素放出能には品種間差が存在することを示唆した.
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