ジルコンとモナザイトのウラン―鉛年代測定法により、東ネパールの高ヒマラヤ帯上部の片麻岩類は、3500-2500万年前に黒雲母の脱水溶融反応によってヒマラヤ初期地殻溶融イベントを被っており、その後1700万年前まで変成作用は続いたことがわかった。また、北西インドUttarakhand地域のBhagirathi川流域に沿って野外調査を実施した結果、高ヒマラヤ帯内部において複数のせん断帯と2段階の部分溶融イベントを発見した。これらは西ヒマラヤ地域で初めて発見されたヒマラヤ初期の断層運動と地殻溶融イベントの可能性が高い。
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