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2016 年度 実績報告書

C-H結合不斉官能基化反応を指向したキラル触媒の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16H07402
研究機関高知工業高等専門学校

研究代表者

白井 智彦  高知工業高等専門学校, ソーシャルデザイン工学科, 助教 (80784644)

研究期間 (年度) 2016-08-26 – 2018-03-31
キーワード不斉合成 / ホスホロアミダイト
研究実績の概要

炭素ー水素結合の触媒的な不斉官能基化は、優れた原子効率を示す環境調和型の反応である。また、医薬品に重要なキラル化合物の迅速合成に応用が期待できる新しい形式の分子変換法と言える。しかし、炭素ー水素結合の不斉官能基化に関する研究は、その歴史が浅いため、成功例が少ないだけではなく触媒設計の指針に関しては未だ未知な点が多い。本研究ではπ酸性とバイトアングルの観点から配位子の骨格をデザインし、反応性及びエナンチオ選択性に与える影響について明らかにすることを目指す。全体計画の内、今年度は以下の成果が得られた。まず、π酸性を向上させる観点から設計した新規不斉配位子SO2-Me-BIPAMの合成ルート及び精製法を確立した。また、バイトアングルの影響を調査する目的から、新規不斉配位子メチレン架橋型Me-BIPAMを新たに合成することに成功した。現在、これらの配位子については触媒反応への適用について検討している段階である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初合成を計画していた新規不斉配位子(SO2-Me-BIPAM)を含め、二種類の新規不斉配位子の合成経路を確立することができたため、おおむね順調に進展していると考えている。SO2-Me-BIPAMについてはα-ケトアミドの直接分子内不斉ヒドロアリール化反応をモデル反応として触媒活性の確認をおこない、現行の触媒系より低温域でも高い反応活性を有することが確認できた。一方で、架橋部変更やそれに伴うバイトアングルの効果について、DFT計算を利用した触媒機能の評価・考察が十分できておらず継続的な検討が必要である。

今後の研究の推進方策

π酸性及びバイトアングルの観点から架橋部を変更した不斉配位子の合成法については概ね確立することができたが、新規反応開発までには至っていない。触媒性能評価と並行して、ビナフチル環への電子求引性置換基の導入についても検討を進め、配位子のπ酸性と反応性・選択性との相関について引き続き調査を進める。

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公開日: 2018-01-16  

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