シナプトネマ複合体は減数第一分裂前期特異的に染色体上に形成される高次構造で、その際凝縮した相同染色体同士がその全長に渡って密着し相同染色体間で遺伝情報の交換を促進する。シナプトネマ複合体は細胞周期が第一分裂中期に移行するに従い速やかに解離するがその制御機構の多くは不明であった。本研究ではその制御において、主要な細胞周期調節キナーゼであるDDK(Dbf4依存性Cdc7キナーゼ)、ポロキナーゼ、CDK1キナーゼが協調的に機能することを示した。また、シナプトネマ複合体の解離に伴い体細胞分裂期型相同組換え機構が再活性化することを明らかにした。
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