稲作の盛んな東南アジアにおいて、重要害虫であるウンカ類の発生実態を把握するため、農家圃場における作付体系とウンカ類・天敵類の発生状況を明らかにした。農家は虫を見つけ次第殺虫剤を散布しており、散布する成分は小売店に依存する傾向があった。一方、殺虫剤の散布回数と害虫数や収量に関連性はないことから、農家圃場では過多な殺虫剤散布の必要性は認められなかった。今後、殺虫剤の散布効率を高め必要最低限の散布を行うためには、発生予察による散布の必要性の有無の確認、散布時期や殺虫成分の効果等を現地圃場にて調べる必要性が示唆された。
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