研究課題/領域番号 |
16H07456
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研究機関 | 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所) |
研究代表者 |
一寸木 洋平 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 運動機能系障害研究部, 流動研究員 (60778942)
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研究期間 (年度) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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キーワード | ニューロリハビリテーション / 歩行 / 脊髄 / 脊髄刺激 |
研究実績の概要 |
【背景】 ひとたび脊髄を損傷すると、損傷高位以下の筋が麻痺し、重篤な運動機能障害が生じ、多くの脊髄損傷者が歩行困難となる。現在、脊髄損傷者に対する有効なリハビリテーション法の確立が臨床家および研究者における喫緊の課題となっている。近年の報告において、脊髄損傷者の脊髄硬膜外に電極を留置し、電気刺激を行う硬膜外刺激療法が脊髄損傷者の運動機能の回復に有効であることが示されてきた。しかし、この方法は侵襲性が強いため、リハビリテーションの現場で普及するのは難しい。そこで、本研究では、脊髄損傷者のリハビリテーションに応用可能な非侵襲的脊髄刺激法を確立することを目的とした。 この目的を達成するために、次の3つの研究課題を研究期間内に実施する。研究課題①効果的に固有感覚経路を刺激するための非侵襲的脊髄刺激法の方法論を確立する。研究課題②脊髄刺激で活動する脊髄神経回路の神経生理学的特性を明らかにする。研究課題③歩行時の固有感覚入力の惹起と非侵襲的脊髄刺激法の併用効果を明らかにする。 【研究実績】 平成28年度においては、効果的に脊髄近傍の感覚線維を刺激するための方法を調べ、最適な陽極、陰極位置を特定した。この知見についてはIEEE EMBC’17にて発表する予定である。平成29年度に予定していた研究課題②についても計画を前倒しして進めており、国内学会での発表と国際誌への論文投稿を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の予定では平成29年度に予定していた実験についても予定を前倒しして進めることができた。また、平成28年度の成果について国際誌への論文投稿まで行えたため。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度に行った研究の発表・論文化を行うとともに、平成29年度実施予定であるロボット型歩行装具を用いた実験を行う予定である。
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