研究課題/領域番号 |
16H07487
|
研究機関 | 一般財団法人医療経済 研究・社会保険福祉協会(医療経済研究機構(研究部)) |
研究代表者 |
浜田 将太 一般財団法人医療経済 研究・社会保険福祉協会(医療経済研究機構(研究部)), 医療経済研究機構, 研究員 (80712033)
|
研究期間 (年度) |
2016-08-26 – 2018-03-31
|
キーワード | 要介護高齢者 / 医療保険 / 介護保険 / 薬物療法 / 介護老人保健施設 |
研究実績の概要 |
本研究は、介護老人保健施設入所者を対象として、要介護高齢者に提供される薬物療法について、(1)薬剤費に関連する因子を検討する経済的な評価、と(2)薬物療法の適切性を検討する臨床的な評価、の2つで構成している。
(1)経済的な評価については、全国老人保健施設協会の調査研究事業で集められた全国データの利用許諾を得た後、最大約1,500人の処方データに基づく検討を開始した。ただし、手書きの調査票を用いて調査が行われたこともあり、必ずしもデータが標準化されていなかったため、データクリーニングが必要であった。まず、医薬品マスターや薬価基準と突合させることで、データの標準化を行った。また、添付文書の用法・用量と照らし合わせて確認することで、データの入力ミスやそれに伴う外れ値による結果への影響を最小化することを試みた。平成28年度は、データの入手からデータクリーニングの過程に多くの労力を費やしたものの、主解析である薬剤費に関連する因子の検討を行うための素地を整えることができた。
(2)臨床的な評価については、より詳細な入所者データと薬物療法のデータをあわせて検討を行うため、介護老人保健施設の実地調査を行っている。研究の実施に先立ち、まず倫理審査委員会の承認を得た。研究協力施設を募り、研究に協力いただけることとなった2施設で調査を行った。現時点で、約400人の入所者に関する年齢や性別といった背景、薬剤処方、検査結果等を収集し、データベース化を進めた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1)は想定よりもデータクリーニングに時間を要したため遅れているものの、(2)の実地調査によるデータ収集については予定以上に進捗しており、全体としてはおおむね順調に進展している。
|
今後の研究の推進方策 |
平成28年度には、主な解析を行うためのデータを整えることができた。
(1)については、平成29年度の前半に完了し、学会発表および論文投稿を行う。(2)については、平成29年度の前半にデータ収集、中盤にデータ解析を完了し、年度内に学会発表および論文投稿を行う。
|