現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度、細胞を用いたリガンド結合実験より、EOGTはDelta-like 1 (DLL1)、もしくはDLL4を介したNotch1との相互作用とNotchシグナルの活性化を制御することを明らかにした。そこで本年度は、O-GlcNAc 修飾がどのようにNotch1受容体とリガンドとの相互作用を制御しているかを明らかにする為に、質量分析装置を用いてNotch1受容体上の O-GlcNAc修飾サイトの同定を試みた。その結果、少なくとも mouse Notch1 EGF1-36には7個の O-GlcNAc修飾サイトが存在することを見出した。また、O-GlcNAc glycanの構造が各EGFドメインにより異なることが分かった。また、グルコサミン投与による Notch 受容体上の細胞外 O-GlcNAc 修飾の増減が Notch シグナルに与える影響を調べる為に、Notchシグナル プロモーターアッセイとリガンド結合実験を実施した。その結果、グルコサミン投与により Notchシグナルとリガンド結合能が亢進していることを見出した。 これらの研究成果の一部をeLifeに筆頭共著者として発表した(*Sawaguchi, *Varshney, *Ogawa et al., eLife, 2017 (*equal contribution))。
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