研究課題
(1)本研究は大本氏(北大),Deolindo Silva 氏(ブラジル UFSC)との共同研究によるもので前年度に引き続き研究している.我々は前年度までの一般の曲面の局所射影分類とその局所幾何に関する研究を線織面や可展面などの特殊な曲面のクラスに関しても行った.本年度の研究により,中心射影に現れる特異点のタイプが曲面の局所射影微分幾何学的性質と密接に関係していることなどが新 しくわかった.古典的にはnon-torsal と呼ばれる線織面のクラスはWilczynski(1906)などにより詳細に研究されており,本研究はより広いクラスへのその大幅な拡張になっている.(2)本研究は佐治氏(神大),長谷川氏(岩手医科大)との共同研究である.滑らかな物体を見た時の輪郭線は,滑らかな曲面の平面への直行射影の写像の特異値集合と考えることができ,写像の特異点論を応用して研究することができる.輪郭線が滑らかな曲線の場合には輪郭線の曲率と曲面の法曲率の積が曲面のガウス曲率に対応するというKoenderink の定理は有名である[Koenderink (1990)].我々はこの方向の研究を以下のように行った.(2-1)輪郭線自体が特異点を持つような場合でも,曲面と高位接触する柱面などの新しい概念を導入することによって,輪郭線と曲面の局所的な対応関係を放物点に関して得ることができた.(2-2)我々は複数の方向からの射影の輪郭線からはどのような情報が得られるかに関しても研究した.特に,曲面,輪郭線,そしてそれぞれの射影の方向が成す角度に関する明示的な関係式を得ることなどができている.
29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018 2017 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 2件)
Topology and its Applications
巻: 234 ページ: 457~473
https://doi.org/10.1016/j.topol.2017.11.014
Bulletin of the Brazilian Mathematical Society, New Series
巻: 48 ページ: 623~639
10.1007/s00574-017-0036-x